第7回 研究集会

本研究集会は終了いたしました。最終更新日2002/01/18。

 第7回比較日本文化研究会を、来る12月8日に開催することとなりました。幅広くご活躍の研究者のみなさんをお招きし、有意義なディスカッションの場をもちたいと考えております。お誘いあわせのうえ、ふるってご参加ください。

日時:2001年12月08日(土) 13:00〜17:00 (16:30より総会開催)
会場:ぱるるプラザ京都 会議室6 (JR京都駅北正面〔烏丸中央口〕東側、徒歩1分)
   京都市下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676−13
   tel 075-352-7444
参加費:500円(資料代として)

* 研究会および総会のあと、別会場にて懇親会を開きますので、どうぞご参加ください。

メインテーマ <「文化」研究におけるデスクワークとフィールドワークをめぐって>

近年、多くの分野で調査や研究方法について再検討がなされています。「文化」に関する研究において、デスクワークとフィールドワークはどのように行われてきたのでしょうか。また、それによって得られた研究成果は、私たちが生きる現代社会にどのように関わってくるのでしょうか。そうした問題を、お二人の御発表をもとに議論してみたいと思います。

(発表1) 「戦争報道のなかの台湾――台湾領有戦争と北白川能久の死」 松田京子氏(愛知教育大学)
コメンテーター:山路勝彦氏(関西学院大学)

 具体的な植民地統治政策の展開に先立って、台湾民衆と日本軍が対峙した台湾領有戦争。この戦争をめぐる日本「内地」での報道を手がかりに、戦場に立つという現場性を根拠として展開された台湾表象の特徴と問題性を考察するとともに、戦争の記憶をナショナル・ヒストリーとして回収していくあり方を、その歴史的文脈に注意を払いながら考察していく。

(松田氏の著作)
 「植民地主義と歴史の表象 −伊能嘉矩の『台湾史記述』をめぐって−」(『日本史研究』462号、2001年)
 「領台初期の台湾先住民調査 −伊能嘉矩を中心に−」(『台湾史研究』14号、1997年)
ほか多数。

(発表2) 「近代日本のフィールドワーク史私見」 小熊英二氏(慶応義塾大学)
コメンテーター:多和田裕司氏(大阪市立大学)

 日本の文化人類学民俗学社会学において、また生活綴り方運動などの動きのなかで、フィールドワーク、あるいは“現場に行く”ということがどのような意味をもってきたのかを考察する。

(小熊英二氏の著作)  『<日本人>の境界』(新曜社、1995年)
 『単一民族神話の起源』(新曜社、1998年)
 『インド日記 牛とコンピュータの国から』(新曜社、2000年)
ほか多数。

司会:安井眞奈美(天理大学文学部)
e-mail: m-yasui@sta.tenri-u.ac.jp